奇跡の不起訴
衝撃の再逮捕から、毎日のようにこれまで知らなかったASKAの曲などを発掘しながら(はるかな国から - YouTube)過ごした3週間。
もしこのまま彼が出て来なかったら、彼が残していた作りかけの新アルバムを、誰かがデモテープとしてでもいいから世に出してくれる可能性はあるんだろうか、とまで考えを巡らした。
70%ぐらいは希望を失いかけていた。
しかし、彼は出て来たのである。
12月19日、不起訴釈放。
不起訴になれば良いと思ってはいたものの、本当に驚きの展開だった。
再逮捕はまず十中八九実刑になるだろうと言われていたからである。
再逮捕に際して一方的なリンチをおこなっていたマスコミは阿鼻叫喚だっただろう。
なんというか・・・ASKAって、すごい不運とすごい強運の両方の星のもとに産まれてきた人なんだろうか。
普通の人が遭わないようなひどい目に遭う上に、普通の人が遭わないような超ラッキーな目に遭う。
アップダウンが激しい大変な人生だ。
だが、それだからこそ、良い曲が産まれるのかも知れない。
不起訴からたった数日後のクリスマスに、彼はyoutubeに新アルバムから初めて曲を公開した。
それもすごいことだった。
警察に拘留されているあいだ、よっぽど中断された仕事のことを考えていたんだなぁ、と感心する。
不起訴になって間髪を入れず仕事に戻ったように見える。
私はちょうどそのyoutubeを旅行先の旅館で聴いた。
私にとっては素直すぎるメロディーで、ちょっと物足りないぐらいだが、ということは大衆に受けるということだ(自分、傲慢)。
この動画はあっという間に100万回再生を達成した。
そして好評を博した。
そのことはとてもとても嬉しかった。
ただし、一抹の不安は感じた。
この後ASKAが出す新アルバムは、すべてこんな感じなのだろうか?
素直で、さらっと聴き流せてしまうようなメロディーの曲で・・・?
かつてのような「どうしてそうなる?!」というような転調はなりをひそめるのだろうか・・・?
それについては、それから約2ヵ月経ってわかるのである。